プレスコートとは?OPニスとの違いについても解説

前回の記事に続いて表面加工の各加工について詳しく紹介をしていきます。
今回は加工の一種の「プレスコート」について解説します。

前回のOPニスについての記事はこちら

upackage.hatenablog.com

OPニスやPP加工に比べると少しマイナーな印象があるプレスコートですが、どのような加工なのか、また選択する際に予め注意しておく点など解説しますので参考にしてください。

プレスコートとは?

プレスコートはOPニスと同じくコーティング加工の一種で、アクリル樹脂を印刷面にコーティングします。
印刷面に塗布されたアクリル樹脂をローラーや版で熱プレスして圧着し、表面を滑らかな鏡面仕上げにする加工です。

OPニスと違い、熱プレスで仕上げるので非常に滑らかな光沢感が生まれ、強度もOPニスより若干高くなるといったところでしょうか。
ただやはりフィルム貼りのPP加工には強度では劣りますので注意が必要です。

また、版を用いてスポット加工も可能なので部分的に光沢感を持たすなど、デザインに強弱をつけることができるのもプレスコートの特徴です。

プレスコートの特徴

先の項目で紹介した内容と重複しますが以下の通りです。

  • 自然で滑らかな強い光沢
  • スポット加工が可能
  • 自然に優しい樹脂溶剤を使用した加工

ここで改めて推しておきたいプレスコートの強みは「光沢感」です。
OPニスよりも光沢はかなり強く、PP加工と同程度になるかと思います。
ただ、プレスで表面を滑らかに仕上げているのでPP加工よりもツルっとしていて非常にキレイな仕上がりです。

また比較する写真を掲載できればと思うのですが、表面をよく見てみるとPP加工は紙の僅かな凹凸に影響してPP表面にも若干の凹凸があります。
プレスコートはそういった僅かな凹凸も樹脂によって埋まり、さらにプレスをかけるので鏡面のようなつるんとした仕上がりになります。

プレスコートの注意点

  • OPニスよりもコストは高い
  • 強度はPP加工に劣る
  • 紙の伸縮、反りが生じる

最も注意していただきたい点、予め認識しておくべき点は「紙の伸縮、反りが生じる」ということです。
プレスコートは熱を加えてプレスして仕上げるので、熱の影響で紙の伸縮が生じます。
この伸縮、乾燥などの工程を経て紙が反ってしまうことがあります。
PP加工も同じく熱で圧着するので同様の注意が必要なのですが、必ずしもこのように反りが生じるわけではないので、こういった現象も起こりうると予め認識しておけばいいかと思います。

価格に関しては、確かにOPニスよりも工程が多く、それに伴って単価も高くなりますが、個人的な意見としては強度、光沢ともにOPニスの上位互換にあたると思いますので、単価が高いのは仕方ないと感じます。
ただ、PP加工に比べると安価に加工ができますのでコスパの良い加工法だとは思います。

 

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