以前にパッケージ製作における仕上げの「表面加工」について紹介しました。
昨年の記事ですね。
この記事では当社で対応可能な表面加工4種類について簡単に紹介をさせていただきましたが、その4種類の加工それぞれをもう少し詳しく紹介していこうと思います。
そして今回は「OPニス加工」について紹介します。
OPニス加工とは?
OPニス加工とは「オーバープリントニス加工」の略で、印刷面に透明の油性溶剤を印刷することで表面の色落ちや裏写り、傷などから保護をします。
特殊な工程が必要なく、印刷と同じ工程で早く大量加工が容易なため、他の表面加工と比較すると非常に安価に済ますことができます。
OPニスにはグロスニスとマットニスがありますが、当社ではグロスニスでの加工となり、「微光沢」と記載をしています。
これはPP(ポリプロピレン)加工の光沢と比べるとやはり光沢感は少ないことから微光沢という表現になりますが、違和感のない自然な光沢感なので光沢を強調しない仕上がりを希望される方にはおすすめです。
OPニス加工はあくまでも光沢感を求めるというよりは、表面を保護する目的でつかわれる加工になります。
OPニス加工の特徴
OPニス加工の特徴・強みは以下の項目になります。
なんといってもやはり低コストで加工できることが最大の特徴ではないでしょうか。
そのうえ、印刷面の保護や自然な光沢感の表現ができるのでコストパフォーマンスに優れた加工方法と言えます。
背割れについては、OPニスでコーティングすることで印刷面を保護するので防ぐことができます。ただ、ある程度防ぐことができるということで例外はありますので次の項目も参考にしてください。
OPニス加工の注意点
OPニス加工をするうえで、予め注意しておくこと、認識しておいた方がいい項目になります。
- 経年劣化による変色
- 耐水性は無し
- 背割れ・傷からの保護は他の加工に劣る
以上の3点すべてに共通して言えることですが、PP加工と比較すると劣ってしまうということです。
PP加工は印刷面にポリプロピレンフィルムを熱圧着する加工なので、印刷面が薄いフィルム層でコーティングされますが、OPニス加工は溶剤を印刷する加工なので耐久性に関して言えばどうしても劣る結果となります。
背割れに関しても特徴・強みとして挙げましたが、紙自体が厚いものであったり、ダンボール合紙に対する加工の場合は引き伸ばされる力に耐えることができず、印刷面がひび割れることもあります。
OPニス加工はコスパの良い選択になりますが、耐久性に関して言えばPP加工が適している場面もあるかと思いますので、シチュエーションに応じて適した加工法を選択することをおすすめします。
また、機能性だけではなくデザインによる相性もありますのでお悩みの方はユーパッケージまでご相談ください。
*1:折り曲げた際に印刷面が剥がれたり、ひび割れたりすること