PP加工について詳しく解説!マットとグロスどっちがおすすめ?

今回で最後になる各表面加工の解説ですが、最後はPP加工についてです。
以前までに紹介した表面加工の記事も参考にしていただければと思います。

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PP加工とは?

PP加工とは「ポリプロピレン加工」の略で、ポリプロピレンフィルムを印刷面に熱で圧着するコーティングのことをいいます。

他の表面加工の記事で何度か紹介しましたが、表面にPPの層が生まれますので耐久性、耐水性に優れた表面加工で、背割れや裏移りなどはほぼ間違いなく起こることはありません。
ただその反面、加工費用はOPニスやプレスコートに比べると割高なので一番の問題はコスト面となりますが、耐久性も高く非常にきれいな仕上がりとなるので、パッケージの用途や商品のブランドイメージに合わせた選択になるでしょう。

PP加工の種類

PP加工には「グロスPP」と「マットPP」の2種類があります。以下で紹介しますので参考にしてください。

グロスPP

光沢のあるPPフィルムを圧着することで印刷面に強い光沢感が生まれ、印刷物が華やかな仕上がりになります。

基本的に色彩豊かなデザインに合う加工で、原色を多く使用するデザインや、食品や人物の写真が入った印刷に対してグロスPPを使用すると、加工前よりもより華やかな仕上がりとなります。
特に食品の写真に対しては、加工をすることで色味が鮮やかになるのでアピール力の高いパッケージになります。

反対に余白を多用したシンプルなデザインに対してはグロスPPの特徴を活かせないこともあります。

マットPP

光沢のあるグロスPPに対してマットPPは光沢がない艶消しのフィルムを圧着する加工です。

落ち着いた高級感のある仕上がりとなりますので、シンプルなデザインに対してマットPPの特徴が最大限活かされます。

化粧品やお酒のパッケージなど高級な価格帯の商品やギフト系のパッケージで使用されることが多く、白を基調としたシンプルなデザイン、パステルカラーなどの色彩の淡い色を使用したデザインと特に相性がいいです。

PP加工の注意点

・色が濃くなる
・指紋の付着
・反り

PP加工を選択する上で注意していただきたいことは上記の3項目です。

反りに関しては前回のプレスコートでも紹介しましたのでこちらの記事から参考にしてもらえればと思います。

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「色が濃くなる」「指紋の付着」に関してはグロスPP、マットPPどちらにも言えることですが、特にマットPPに対して顕著に現れるので紹介しておきます。

マットPPは淡い色のデザインに対して非常に相性がいいのですが、黒や紺、茶色、原色系などの濃い色のデザインに対してマットPPを選択する際には注意が必要です。

マットPPは表面に付着する指紋が非常に目立ちやすいです。淡い色のデザインに対しては付着した指紋も目立ちにくいですが、濃い色に対してはくっきりと指紋がついていることが分かります。

また、濃い色のデザインに対してマットPPを加工すると、より色味が濃く見える仕上がりとなるので紺や深い緑などのデザインはマットPPをすることで、どの程度濃くなるのかも予め確認しておく必要があります。

 

PP加工はその強度に注目されがちですが、グロスPPとマットPPの使い分けでデザインをより一層引き立てることもできる加工です。

当社ユーパッケージではお客様のデザイン、用途に合った表面加工の提案が可能です。
お悩みの際にはぜひお問合せいただければと思います。

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