ニス加工とPP加工の違いとは?

印刷面を保護する目的であったり、高級感を表現したりなどひと手間加えるだけで印刷物のクオリティを高めてくれる表面加工。
その中でもニス加工とPP加工はポピュラーな加工方法で、どちらを選べばいいのか悩んでしまう方も多いのではと思います。

似てるようで異なるニス加工とPP加工の違いを今回は紹介したいと思います。

ニス加工とは

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以前ニス加工について紹介した記事です。
詳細な内容についてはこの記事を参考にしてください。

ニス加工とは印刷物の表面に液体のニスを塗布することで表面をコーティングする加工のことです。マットとグロスの2種類があります。

ニスによる自然な光沢感が得られ、同時に印刷物を傷や裏写りなどからも保護することができます。

ニス加工のメリット・デメリット

◎メリット

・低コストで印刷物の保護が可能
・自然な仕上がり

ニス加工は表面加工の中でもコストパフォーマンスに優れているので、安価に仕上がりのクオリティを上げるには最適です。
また、液体を塗布する加工なので他の加工に比べて仕上がりに異質感がなく、紙本来の質感を損なわない仕上がりが期待できます。

◎デメリット

・耐久性、耐水性は低い

やはり液体による加工なので他の加工に比べて耐久性高くありません。また経年劣化による変色なども起こす可能性がありますので、その点については予め知っておいた方が良さそうです。

PP加工とは?

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PP加工についても以前に紹介した記事がありますのでご参考ください。

PP加工はポリプロピレンのフィルムを印刷面に熱で圧着して表面をコーティングする加工です。ニス加工と同様にマットとグロスの2種類から選ぶことができます。
印刷面の上にフィルムの層ができるので、ニス加工に比べて耐久性は非常に高くなります。

PP加工のメリット・デメリット

◎メリット

・耐久性、耐水性が高い
・マット、グロスの選択で仕上がりの雰囲気が変わる

耐久性が高いのはもちろんですが、一番のメリットは印刷物の仕上がりの決め手になるということです。
マットPPは落ち着いた高級感のある仕上がり、グロスPPは発色良く鮮やかな仕上がりになります。ニス加工だと何だか物足りないなという仕上がりでも、PP加工をすることで格段に印象が変わることもあります。

どちらの加工もデザインによって相性はあるので校正などで事前に確認してみるのも良いかもしれません。

◎デメリット

・コストがかかる
・反りができる

ニス加工に比べるとコストは高くなります。
また、熱による圧着を行うので、熱の影響で紙が反ってしまう可能性があります。

ニス加工とPP加工を選ぶときのポイント

・コスト
・耐久性
・デザインとの相性(仕上がりの雰囲気)

コスト面ではニス加工に軍配が上がります。また弊社ではニス加工もPP加工も同じ納期で受けていますが、他社ではニス加工の方が短納期で仕上がることが一般的です。
そのため低コストかつ短納期で製作したい場合はニス加工がおすすめです。

耐久性を求めるのであればフィルムでコーティングしてしまうPP加工がやはりおすすめです。裏写りや傷などを防ぐ目的であればニス加工でも十分な効果を発揮しますが、背割れの防止や耐水性を求めるのであればPP加工の選択になります。

最後にデザインとの相性や仕上がりの雰囲気に関しては好みの問題でもあるので、この加工がベストというものはありませんが、どういった仕上がりをイメージしているのか、パッケージに限れば高級感を表現したいのかどうなのかによって選択してもらえればと思います。

 

今回は代表的な表面加工のニス加工とPP加工についてあらためて紹介をしました。
どちらも印刷物を保護するという面では同じですが、それぞれで加工方法は異なりますので目的に合った加工の選択をしてみてください。

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