現在日本国内でダンボール印刷に用いられる手法として最も一般的な「フレキソ印刷」について紹介します。
フレキソ印刷とは?
樹脂で作られた凸版にインクを付着させ、印刷物へ転写する印刷方式のことをフレキソ印刷と呼びます。
簡単に例を挙げると、ハンコがあります。ハンコは彫られた面の凸部分に朱肉を押し当て紙に押印を行いますが、フレキソ印刷も原理は同じでデザインに沿って彫られた樹脂版の凸部分にインクを付着させて印刷を行います。
また、フレキソ印刷で使用されるインクは水性インクが一般的でオフセット印刷などに比べて環境負荷が少なく、海外ではフレキソ印刷が主流になってきています。
日本ではフレキソ印刷は微細な印刷が苦手なこともあり、使用される場面の多くはダンボール印刷という現状ですが、SDGsの時代に合った印刷方法でもあるので今後広がりを見せる可能性は高いのではないでしょうか。
フレキソ印刷のメリット
低コストで印刷が可能
大量生産が基本となる印刷ですので、印刷コストを低く抑えることができます。
ベタ印刷の仕上がりが綺麗
基本的には単色刷りの印刷となり、インクの掛け合わせがないため色ムラが起こりにくく均一なベタ面の印刷が可能です。
環境に優しい
上記で説明した通り水性インクを使用するため環境性が高く、そういった面で評価されている印刷方式です。
フレキソ印刷のデメリット
微細なデザインの再現が苦手
フレキソ印刷は樹脂版の凸部分に圧をかけて印刷をするため、印刷時に凸部分が圧で若干潰れたように広がるためその分転写されたインクも滲みのように広がることがあります。
細かな文字の印刷は特に潰れて文字の認識が難しくなる場合もあります。
上記のことから弊社では線幅0.4mm以上で文字やデザインを作成していただくようにご案内をしています。
またグラデーションや色の濃淡の表現が難しく、印刷をする際は網点の大きさで濃淡や色の強弱を表現します。
フルカラー印刷ができない
メリットの項目でも説明しましたが、フレキソ印刷は単色刷りが基本で赤や黄色、緑などの標準色から色を選択してもらうことになります。
インクは弊社では12色から選ぶことができ、この12色以外で希望される場合はご相談いただければご対応可能な場合もあります。
ちなみに単色刷りが基本と書きましたが、弊社では2色までの印刷なら対応は可能です。(インクの掛け合わせはできないのでオフセット印刷のような微細な色の表現は不可です)
ただこの場合、2色の版を使用するため版ズレが起こる可能性があります。
版ズレについてはこちらの記事で説明していますので参考にしてください。
ユーパッケージではオーダーメイドのダンボール印刷でフレキソ印刷が可能です。
その他にも化粧箱ではオフセット印刷、カラーダンボールではシルク印刷など商品に合わせた印刷方式でご対応可能ですので、ぜひご利用してみてください。
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